弁護士べんり
事件記録 スポーツ法務 2023年 引退後のキャリア確保

プロサッカー選手のセカンドキャリア支援

30代半ば・J1リーグのベテラン選手 ・ 現役引退を見据えた継続的支援顧問弁護士・マネジメントとして受任

宮地 祐樹

この記録を残した弁護士

宮地 祐樹 第62期

みやち総合法律事務所 ・ 千葉県弁護士会

背景 — ご相談の経緯

30代半ばを迎えたJリーグのベテラン選手が、長年クラブを支えてきた一方で、引退後のビジョンは白紙のままでした。プロスポーツ選手の現役期間は短く、引退と同時に収入が大きく減る例は珍しありません。本人も漠然とした不安を抱えながら、日々の試合に追われていました。 しかし、セカンドキャリアについて、「引退してから考える」では遅い・・・現役で交渉力があるうちに、その後の長い人生を見据えた手を打つ必要があると考えました。

弁護士の仕事 — 争点と対応

課題は、現役中の契約に引退後を織り込めるか、という一点に集約された。具体的には、契約更新時にクラブでの指導者(コーチ)就任の道筋を条件として盛り込めるか。加えて、肖像権の管理、メディア出演・講演といった収入源の確保、指導者ライセンス取得の計画をどう組み立てるかが問われた。

契約更新交渉の場で、単年の年俸だけでなく、引退後のクラブコーチ就任を選択肢として織り込むよう交渉しました。また、引退後にコーチとして直ぐに活動できるよう、現役時代に指導者ライセンスを取りに行く機会を設けるよう交渉しました。クラブにとっても、クラブ文化を知る人材を引き留める利点があることを示し、双方の利害を一致させ、上記の要望を含んだ契約書を取り交わすことができました。 並行して、マネジメント面では肖像権の扱いを整理し、メディア出演・講演・地域貢献活動の機会を計画的に開拓しました。具体的には、地域と連携したイベントの運営、個人スポンサーの獲得、個人スポンサーがメインスポンサーを務めるメディアへの露出などを行いました。

引退後の長い人生を如何に設計するか。

結果と意義

引退後はクラブのトップチームののコーチに就任し、現役時代からの活動を土台に安定したセカンドキャリアを確保しています。 選手個人の「その後」を契約段階から設計する取り組みは、同じ不安を抱える選手にとってのモデルケースとなったと思います。

本記録は終結した事案を、当事者が特定されない形で記したものです。結果は事案ごとに異なり、同様の結果を保証するものではありません。

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